緑色発光材料
专利摘要:
式Iまたは式IIで表される緑色発光材料が提供され、 R1およびR2が、同じかまたは異なっていてもよく、水素、アルコキシ、第三級アルキル、またはシクロアルキルであり得る。R3およびR4が、同じかまたは異なっており、フッ素、アリール、またはアルキルであり得る。緑色発光材料を含有する有機電子デバイスも提供される。 公开号:JP2011506617A 申请号:JP2010510477 申请日:2008-05-29 公开日:2011-03-03 发明作者:ドグラ カリンディ;エー.メルロ ジェフリー;ヘロン ノーマン;ジェイ.ノース ビクトリア;ロストフセフ フショーヴォロド;エー.ギドリー マーク 申请人:イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; IPC主号:C09K11-06
专利说明:
[0001] 本開示は、一般に、緑色発光材料およびそれらの合成に関する。] 背景技術 [0002] 関連出願データ 本出願は、米国特許法第119条(e)の下、2007年6月1日に出願の米国仮特許出願第60/941,380号の優先権を主張するものであり、この仮特許出願は、全体が参照により本明細書に援用される。] [0003] ディスプレイを構成する発光ダイオードなどの、発光する有機電子デバイスが、多くの様々な種類の電子装置において存在する。すべてのかかるデバイスにおいて、有機活性層が2つの電気接触層の間に挟まれている。電気接触層の少なくとも1つは、光が電気接触層を通過できるように光透過性である。有機活性層は、電気接触層にわたって電気を印加すると、光透過性電気接触層を通る光を発する。] [0004] 発光ダイオード中の活性成分として有機エレクトロルミネッセンス化合物を使用することが周知である。アントラセン、チアジアゾール誘導体、およびクマリン誘導体などの単純な有機分子が、電界発光を示すことが知られている。場合によっては、これらの小分子材料は、処理および/または電子特性を向上させるために、ホスト材料におけるドーパントとして存在する。] 発明が解決しようとする課題 [0005] 特に緑色発光する発光化合物用の新規な電子放出材料が引き続き必要とされている。] 課題を解決するための手段 [0006] 式Iまたは式IIで表される緑色発光材料が提供され、] [0007] ] [0008] 式中: R1およびR2が、同じかまたは異なっており、水素、アルコキシ、第三級アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択され; R3およびR4が、同じかまたは異なっており、フッ素、アリールおよびアルキルからなる群から選択される。] [0009] ある実施形態においては、R1およびR2の少なくとも一方が水素でない。] [0010] 第1の電気接点と、第2の電気接点と、それらの間の光活性層とを含み、光活性層が上記緑色発光材料を含む有機電子デバイスも提供される。] [0011] 以上の概要および以下の詳細な説明は、単に例示的および説明的なものであり、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明を限定するものではない。] [0012] 本明細書において提示される概念の理解を進めるために、添付の図面において実施形態を説明する。] 図面の簡単な説明 [0013] 有機発光ダイオードの一例の図を含む。] [0014] 当業者であれば理解しているように、図面中の物体は、平易かつ明快にするために示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。たとえば、実施形態を理解しやすいようにするために、図面中の一部の物体の寸法が他の物体よりも誇張されている場合がある。] [0015] 多くの態様および実施形態が本明細書に記載されるが、これらはあくまで例示であり限定されるものではない。当業者は、本明細書を読めば、他の態様および実施形態が本発明の範囲から逸脱せずに可能であることが分かる。] [0016] 実施形態のいずれか1つまたは複数の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。詳細な説明はまず、用語の定義および説明に触れ、その後、緑色発光材料、合成、デバイス、および最後に実施例と続いている。] [0017] 1.用語の定義および説明 下記の実施形態の詳細に触れる前に、いくつかの用語を定義または説明する。] [0018] 用語「アルコキシ」は、酸素を介して結合される、式−OR(式中、Rがアルキルである)で表される基を意味することを意図している。] [0019] 用語「アルキル」は、脂肪族炭化水素から誘導される基を意味することを意図しており、直鎖基、分岐鎖基、または環式基を含む。ある実施形態においては、アルキルが、1〜20個の炭素原子を有する。] [0020] 用語「シクロアルキル」は、1つまたは複数の環構造を有するアルキル基を意味することを意図している。ある実施形態においては、シクロアルキルは、4〜20個の炭素原子を有する。] [0021] 用語「第二級アルキル」は、第二級炭素を含むアルキル基を意味することを意図している。ある実施形態においては、第二級アルキルは、3〜20個の炭素原子を有する。用語「第二級炭素」は、2つの他の炭素に連結された炭素を意味することを意図している。] [0022] 用語「第三級アルキル」は、第三級炭素を含むアルキル基を意味することを意図している。ある実施形態においては、第三級アルキルは、4〜20個の炭素原子を有する。用語「第三級炭素」は、3つの他の炭素に連結された炭素を意味することを意図している。] [0023] 用語「アリール」は、芳香族炭化水素から誘導される基を意味することを意図している。この基は、1つまたは複数の芳香環を含み得る。] [0024] 用語「発光材料」および「エミッタ」は、(発光ダイオードまたは発光電気化学セルなどにおいて)電圧を印加することによって励起されたときに発光する材料を意味することを意図している。] [0025] 用語「緑色発光材料」は、約500〜600nmの範囲の波長において発光極大を有する放射線を発することができる材料を意味することを意図している。] [0026] 用語「層」は、用語「膜」と同義的に使用され、所望の領域を覆うコーティングを意味する。この用語は大きさによって限定されることはない。この領域は、デバイス全体の大きさであってもよく、あるいは実際の視覚的表示などの特殊機能領域の小ささ、または1つのサブピクセルの小ささであってもよい。層およびフィルムは、蒸着、液相堆積(連続および不連続技術)、および熱転写を含む任意の従来の堆積技術によって形成され得る。連続堆積技術としては、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロットダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズルコーティングが挙げられるが、これらに限定されるものではない。不連続堆積技術としては、インクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷が挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0027] 用語「有機電子デバイス」または場合により単に「電子デバイス」は、1つまたは複数の有機半導体層または材料を含むデバイスを意味することを意図している。] [0028] 本明細書において使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなること」、「含む」、「含むこと」、「有する」、「有すること」、またはそれらの他のあらゆる変形は、非排他的な包含を扱うことを意図している。たとえば、ある一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されるわけではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に関して明示されず固有のものでもない他の要素を含むことができる。さらに、相反する明示的な記載がない限り、「または」は、包含的な「または」を意味するのであって、排他的な「または」を意味するのではない。たとえば、条件AまたはBが満たされるのは:Aが真であり(または存在する)Bが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在しない)Bが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)のいずれか1つによってである。] [0029] また、本発明に記載の要素および成分を説明するために単数形(「a」または「an」)も使用されている。これは単に便宜的なものであり、本発明の範囲の一般的な意味を提供するために行われている。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むものと読むべきであり、明らかに他の意味となる場合を除けば、単数形は複数形も含んでいる。] [0030] 元素周期表の縦列に対応する族番号は、「CRCHandbook of Chemistry and Physics」、第81版(2000〜2001年)に見られるような「新表記法(New Notation)」規約を使用する。] [0031] 特に定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または等価の方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料について以下に説明する。本明細書において言及されるあらゆる刊行物、特許出願、特許、およびその他の参考文献は、特定の段落が引用されない限りそれらの記載内容全体が援用される。矛盾が生じる場合には、定義を含めて本明細書に従うものとする。さらに、材料、方法、および実施例は、単に説明的なものであり、限定を意図したものではない。] [0032] 本明細書に記載されない程度に、特定の材料、処理行為、および回路に関する多くの詳細が、従来のものであり、有機発光ダイオードディスプレイ技術、光検出器技術、光起電力技術、および半導体部材技術の範囲内のテキストブックおよび他の出典に見出されるであろう。] [0033] 2.緑色発光材料 本明細書に記載される新規な緑色発光材料は、式Iまたは式II] [0034] ] [0035] (式中: R1およびR2が、同じかまたは異なっており、水素、アルコキシ、第三級アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択され、 R3およびR4が、同じかまたは異なっており、フッ素、アリールおよびアルキルからなる群から選択される) で表される。] [0036] ある実施形態においては、アルコキシ基が、1〜10個の炭素原子を有し;ある実施形態においては、1〜5個の炭素を有する。好適なアルコキシ基の例としては、メトキシおよびエトキシ基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0037] ある実施形態においては、第三級アルキル基が、4〜12個の炭素原子を有し;ある実施形態においては、4〜6個の炭素を有する。好適な第三級アルキル基の例としては、第三級ブチルおよびネオペンチル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0038] ある実施形態においては、シクロアルキル基が、6〜20個の炭素原子を有し;ある実施形態においては、6〜12個を有する。好適なシクロアルキル基の例としては、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、および1−アダマンチル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0039] ある実施形態においては、R1およびR2が同じである。] [0040] ある実施形態においては、R3およびR4の少なくとも一方が第二級アルキルまたは第三級アルキルである。ある実施形態においては、R3およびR4の少なくとも一方がアリール基である。ある実施形態においては、アリール基が、フェニル、ナフチル、ビフェニル、およびテルフェニル基から選択される。ある実施形態においては、R3およびR4が同じである。] [0041] 式Iまたは式IIで表される緑色発光材料の例としては、以下の表1の化合物G1〜G12が挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0042] ] [0043] 3.合成 本明細書に記載の緑色発光材料は、一般に、以下のスキームにしたがって調製される。] [0044] ] [0045] R1=R2のとき、第1の工程は、たとえば、t−ブタノール、1−アダマンタノールまたは1−メチルシクロヘキサノールなどの適切なアルコールを用いたフリーデル・クラフツ化学を用いたアントラセンのアルキル化を含んだ。これは、純トリフルオロ酢酸などの溶媒中で、一般に、加熱した後、単離およびクロマトグラフィー精製することによって行われ得る。化合物のいくつかについては、2−t−ブチルアントラセンなどの置換アントラセンが市販されている。] [0046] 置換アントラセンは、次に、CCl4中のBr2を用いることなどによって臭素化され得る。R1=R2=Hである化合物については、二臭化物が市販されている。] [0047] 臭素化された生成物は、次に、Pd触媒を用いて、適切な第二級アミンと反応される。また、第二級アミンは、Pd触媒アミノ化によって調製され得る。] [0048] 置換基がアルコキシ基である場合、置換アントラセン中間体は、ジヒドロキシアントラキノンをエーテル化し、その後、ヒドリド還元することによって調製され得る。] [0049] 多くの場合、式Iおよび式IIで表される化合物の混合物が形成される。この化合物は、物理的特性に応じて、分離されるかまたは混合物として用いることができる。] [0050] 4.デバイス 本明細書に記載の緑色発光材料を含む1つまたは複数の層を有することから利益を得られる有機電子デバイスとしては、(1)電気エネルギーを放射線に変換するデバイス(たとえば、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、またはダイオードレーザー)、(2)電子的過程を介して信号を検出するデバイス(たとえば、光検出器、光導電セル、フォトレジスタ、フォトスイッチ、フォトトランジスタ、光電管、赤外(IR)検出器)、(3)放射線を電気エネルギーに変換するデバイス(たとえば、光起電性デバイスまたは太陽電池)、および(4)1つまたは複数の有機半導体層(たとえば、トランジスタまたはダイオード)を含む1つまたは複数の電子部品を含むデバイスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0051] 有機電子デバイスの構造の一例が、図1に示される。デバイス100は、第1の電気接点層、アノード層110および第2の電気接点層、カソード層160およびそれらの間の光活性層140を有する。アノードに隣接するのはバッファ層120である。バッファ層に隣接するのは、正孔輸送材料を含む正孔輸送層130である。カソードに隣接するのは、電子輸送材料を含む電子輸送層150であってもよい。任意選択として、デバイスは、アノード110に隣接する1つまたは複数の追加の正孔注入層または正孔輸送層(図示せず)、および/または、カソード160に隣接する1つまたは複数の追加の電子注入層または電子輸送層(図示せず)を使用してもよい。] 図1 [0052] 一実施形態において、種々の層は、以下の範囲の厚さを有する:アノード110は、500〜5000Å、一実施形態においては1000〜2000Å;バッファ層120は、50〜2000Å、一実施形態においては200〜1000Å;正孔輸送層120は、50〜2000Å、一実施形態においては200〜1000Å;光活性層130は、10〜2000Å、一実施形態においては100〜1000Å;層140は、50〜2000Å、一実施形態においては100〜1000Å;カソード150は、200〜10000Å、一実施形態においては300〜5000Å。デバイス中の電子−正孔再結合領域の位置、したがってデバイスの発光スペクトルは、各層の相対厚さの影響を受けることがある。層の厚さの望ましい比は、使用される材料の厳密な性質に依存する。] [0053] a.光活性層 本明細書に記載の緑色発光材料は、光活性層140の光活性材料として特に適している。それらは、単独でか、他の発光材料と組み合わせてか、またはホスト材料において用いることができる。] [0054] ある実施形態においては、ホストは、ビス縮合環状芳香族化合物である。] [0055] ある実施形態においては、ホストは、アントラセン誘導体化合物である。ある実施形態においては、この化合物は、下式: An−L−An (式中: Anがアントラセン部分であり; Lが二価の連結基である) で表される。] [0056] この式のある実施形態においては、Lが、単結合、−O−、−S−、−N(R)−、または芳香族基である。ある実施形態においては、Anが、モノフェニルアントリル部分またはジフェニルアントリル部分である。] [0057] ある実施形態においては、ホストは、下式: A−An−A (式中: Anがアントラセン部分であり; Aが芳香族基である) で表される。] [0058] ある実施形態においては、ホストはジアリールアントラセンである。ある実施形態においてはこの化合物は対称であり、ある実施形態においてはこの化合物は非対称である。] [0059] ある実施形態においては、ホストは、下式:] [0060] ] [0061] (式中: A1およびA2が、出現するごとに同じかまたは異なっており、H、芳香族基、およびアルケニル基からなる群から選択され、またはAが、1つまたは複数の縮合芳香環であってもよく; pおよびqが、同じかまたは異なっており、1〜3の整数である) で表される。] [0062] ある実施形態においては、アントラセン誘導体は非対称である。ある実施形態においては、p=2かつq=1である。ある実施形態においては、A1およびA2のうちの少なくとも一方はナフチル基である。] [0063] ある実施形態においては、ホストは、] [0064] ] [0065] およびそれらの組み合わせ からなる群から選択される。] [0066] b.他のデバイスの層 デバイス中の他の層は、そのような層に有用であることが知られている任意の材料でできていてよい。] [0067] アノード110は、正電荷キャリアを注入するのに特に効果的な電極である。アノード110は、たとえば、金属、混合金属、合金、金属酸化物、または混合金属酸化物を含有する材料でできていてよく、あるいは導電性ポリマー、およびその混合物であり得る。好適な金属としては、第11族金属、第4族、第5族、および第6族の金属、ならびに第8〜10族の遷移金属が挙げられる。アノードが光透過性であるべき場合、インジウムスズ酸化物などの第12族、第13族、および第14族の金属の混合金属酸化物が一般に使用される。アノードは、「Flexible light−emitting diodes made from soluble conducting polymer」、Nature 第357巻、477〜479頁(1992年6月11日)に記載されるようなポリアニリンなどの有機材料を含むこともできる。アノードおよびカソードの少なくとも一方は、発生した光を観察できるようにするため、少なくとも部分的に透明であるべきである。] [0068] バッファ層120は、バッファ材料を含み、下位層の平坦化、電荷輸送特性および/または電荷注入特性、酸素または金属イオンなどの不純物の捕捉(scavenging)、および有機電子デバイスの性能を促進または改良するための他の態様を含むがこれらに限定されるものではない、有機電子デバイスの1つまたは複数の機能を有していてもよい。バッファ層は、ポリアニリン(PANI)またはポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)などのポリマー材料(これらはプロトン酸でドープされることが多い)で形成することができる。プロトン酸は、たとえば、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)などであり得る。] [0069] バッファ層は、銅フタロシアニンおよびテトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン系(TTF−TCNQ)などの電荷輸送化合物などを含み得る。] [0070] ある実施形態においては、バッファ層は、少なくとも1つの導電性ポリマーおよび少なくとも1つのフッ素化酸ポリマーを含む。] [0071] ある実施形態においては、導電性ポリマーは、少なくとも10-7S/cmの導電性を有するフィルムを形成するであろう。導電性ポリマーを形成するモノマーは、「前駆体モノマー」と呼ばれる。コポリマーは、2つ以上の前駆体モノマーを有するであろう。ある実施形態においては、導電性ポリマーは、チオフェン、セレノフェン、テルロフェン、ピロール、アニリン、および多環芳香族から選択される少なくとも1つの前駆体モノマーから作製される。これらのモノマーから作製されるポリマーは、それぞれ、ポリチオフェン、ポリ(セレノフェン)、ポリ(テルロフェン)、ポリピロール、ポリアニリン、および多環芳香族ポリマーと呼ばれる。用語「多環芳香族」は、2つ以上の芳香環を有する化合物を意味する。これらの芳香環は、1つまたは複数の結合によって接合されていてもよく、またはともに縮合されていてもよい。用語「芳香環」は、複素芳香環を含むことを意図している。「多環複素芳香族」化合物は、少なくとも1つの複素芳香環を有する。ある実施形態においては、多環芳香族ポリマーは、ポリ(チエノチオフェン)である。] [0072] フッ素化酸ポリマーは、フッ素化された任意のポリマーであり得、酸性プロトンを有する酸性基を有する。この用語は、部分的におよび完全にフッ素化された材料を含む。ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは高度にフッ素化されている。用語「高度にフッ素化された」は、炭素に結合された利用可能な水素の少なくとも50%が、フッ素で置換されていることを意味する。酸性基は、イオン性プロトンを供給する。ある実施形態においては、酸性プロトンは、3未満のpKaを有する。ある実施形態においては、酸性プロトンは、0未満のpKaを有する。ある実施形態においては、酸性プロトンは、−5未満のpKaを有する。酸性基は、ポリマー主鎖に直接結合され得るか、またはポリマー主鎖上の側鎖に結合され得る。酸性基の例としては、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホンイミド(sulfonimide)基、リン酸基、ホスホン酸基、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。酸性基は、すべて同じであることができ、またはポリマーは、2種以上の酸性基を有していてもよい。] [0073] ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは水溶性である。ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは水に分散する。ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは、有機溶媒に可溶(wettable)である。] [0074] ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは、フッ素化されたポリマー主鎖を有する。ポリマー主鎖の例としては、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、およびそれらのコポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある実施形態においては、ポリマー主鎖は高度にフッ素化されている。ある実施形態においては、ポリマー主鎖は完全にフッ素化されている。] [0075] ある実施形態においては、酸性基は、スルホン酸基またはスルホンイミド基である。スルホンイミド基は、下式: −SO2−NH−SO2−R (式中、Rがアルキル基である) で表される。] [0076] ある実施形態においては、酸性基は、フッ素化側鎖上にある。ある実施形態においては、フッ素化側鎖は、アルキル基、アルコキシ基、アミド基、エーテル基、およびそれらの組み合わせから選択される。] [0077] ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは、側鎖フッ素化エーテルスルホネート、フッ素化エステルスルホネート、またはフッ素化エーテルスルホンイミド基を有するフッ素化オレフィン主鎖を有する。ある実施形態においては、ポリマーは、1,1−ジフルオロエチレンと、2−(1,1−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)アリルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマーである。ある実施形態においては、ポリマーは、エチレンと、2−(2−(1,2,2−トリフルオロビニルオキシ)−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマーである。これらのコポリマーは、対応するフッ化スルホニルポリマーとして作製され、次にスルホン酸形態に変換され得る。] [0078] ある実施形態においては、フッ素化酸ポリマーは、フッ素化および部分的にスルホン化されたポリ(アリーレンエーテルスルホン)のホモポリマーまたはコポリマーである。コポリマーはブロックコポリマーであり得る。コモノマーの例としては、ブタジエン、ブチレン、イソブチレン、スチレン、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。] [0079] ある実施形態においては、バッファ層は、導電性ポリマーおよびコロイド形成性ポリマー酸の水性分散体から作製される。このような材料は、たとえば、米国特許出願公開第2004−0102577号明細書、同第2004−0127637号明細書、および同第2005−0205860号明細書に記載されている。] [0080] 正孔輸送層130は、比較的効率的かつ少ない電荷損失で、層の厚さを通した正電荷の移動を促進する層である。正孔輸送層の正孔輸送材料の例は、たとえば、Y.Wangによる「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」、第4版、第18巻、837〜860頁(1996年)にまとめられている。正孔輸送小分子とポリマーとの両方を使用することができる。一般的に使用される正孔輸送分子としては:4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(TDATA);4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(MTDATA);N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD);4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP);1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(mCP);1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC);N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD);テトラキス−(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA);α−フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン(TPS);p−(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(DEH);トリフェニルアミン(TPA);ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP);1−フェニル−3−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−5−[p−(ジエチルアミノ)フェニル]ピラゾリン(PPRまたはDEASP);1,2−trans−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン(DCZB);N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB);N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス−(フェニル)ベンジジン(α−NPB);および銅フタロシアニンなどのポルフィリン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一般的に使用される正孔輸送ポリマーとしては、ポリビニルカルバゾール、(フェニルメチル)ポリシラン、ポリ(ジオキシチオフェン)、ポリアニリン、およびポリピロールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前述のもののような正孔輸送分子を、ポリスチレンおよびポリカーボネートなどのポリマー中にドープすることによって正孔輸送ポリマーを得ることも可能である。] [0081] ある実施形態においては、正孔輸送層は、正孔輸送ポリマーを含む。ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーは、ジスチリルアリール化合物である。ある実施形態においては、アリール基は、2つ以上の縮合芳香環を有する。ある実施形態においては、アリール基はアセンである。本明細書において使用される場合、用語「アセン」は、直鎖構成中に2つ以上のオルト縮合ベンゼン環を含有する炭化水素親成分を意味する。] [0082] ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーは、アリールアミンポリマーである。ある実施形態においては、正孔輸送ポリマーは、フルオレンモノマーとアリールアミンモノマーとのコポリマーである。] [0083] ある実施形態においては、ポリマーは、架橋性基を有する。ある実施形態においては、架橋は、熱処理および/または紫外線もしくは可視光線への曝露によって行うことができる。架橋性基の例としては、ビニル、アクリレート、パーフルオロビニルエーテル、1−ベンゾ−3,4−シクロブタン、シロキサン、およびメチルエステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。架橋性ポリマーは、溶液処理されたOLEDの製造の際に利点を有し得る。可溶性ポリマー材料を塗布して、蒸着の後に不溶性フィルムに変えられ得る層を形成することにより、層が溶解するという問題のない多層の溶液処理されたOLEDデバイスの製造が可能になる。] [0084] 架橋性ポリマーの例は、たとえば、米国特許出願公開第2005−0184287号明細書およびPCT出願公開の国際公開第2005/052027号パンフレットに見られる。] [0085] ある実施形態においては、正孔輸送層は、9,9−ジアルキルフルオレンとトリフェニルアミンとのコポリマーであるポリマーを含む。ある実施形態においては、ポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンと4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)ビフェニルとのコポリマーである。ある実施形態においては、ポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンとTPBとのコポリマーである。ある実施形態においては、ポリマーは、9,9−ジアルキルフルオレンとNPBとのコポリマーである。ある実施形態においては、コポリマーは、(ビニルフェニル)ジフェニルアミンおよび9,9−ジスチリルフルオレンまたは9,9−ジ(ビニルベンジル)フルオレンから選択される第3のコモノマーから作製される。ある実施形態においては、正孔輸送材料は、電子受容材料または電子供与材料と混合され得る。] [0086] 電子輸送層150は、比較的効率的かつ少ない電荷損失で、層の厚さを通した負電荷の移動を促進する層である。任意選択の電子輸送層140に用いられ得る電子輸送材料の例としては、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(AlQ)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(p−フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq)、テトラキス−(8−ヒドロキシキノラト)ハフニウム(HfQ)、およびテトラキス−(8−ヒドロキシキノラト)ジルコニウム(ZrQ)などの金属キレート化オキシノイド化合物;ならびに2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、および1,3,5−トリ(フェニル−2−ベンズイミダゾール)ベンゼン(TPBI)などのアゾール化合物;2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリンなどのキノキサリン誘導体;4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DPA)またはDPAのさらなる置換された変種および2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA)などのフェナントロリン;ならびにそれらの混合物が挙げられる。ある実施形態においては、電子輸送材料は、電子受容材料または電子供与材料と混合され得る。] [0087] カソード160は、電子または負電荷キャリアを注入するのに特に効果的な電極である。カソードは、アノードよりも低い仕事関数を有する任意の金属または非金属であってよい。カソード用の材料は、第1族のアルカリ金属(たとえば、Li、Cs)、第2族(アルカリ土類)金属、希土類元素およびランタニド、ならびにアクチニドを含む第12族金属から選択され得る。アルミニウム、インジウム、カルシウム、バリウム、サマリウムおよびマグネシウム、ならびにそれらの組み合わせなどの材料を使用することができる。動作電圧を下げるために、LiF、Li2OおよびCsFといったLi−およびCs−含有有機金属化合物を、有機層150とカソード層160との間に堆積することもできる。この層(図示せず)は、電子注入層と呼ばれることもある。] [0088] c.デバイスの作製 デバイス層は、蒸着、液相堆積、および熱転写を含む任意の堆積技術またはそれらの技術の組み合わせによって形成され得る。] [0089] ある実施形態においては、本発明のデバイスは、バッファ層、正孔輸送層、および光活性層の液相堆積と、アノード、電子輸送層、電子注入層、およびカソードの気相堆積とによって製造される。] [0090] 本発明のバッファ層は、それを溶解または分散してそれから膜を形成するあらゆる液体媒体から堆積することができる。一実施形態においては、液体媒体は、1つまたは複数の有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、液体媒体は、水、あるいは水および有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、有機溶媒は、アルコール、ケトン、環状エーテル、およびポリオールからなる群から選択される。一実施形態においては、有機液体は、ジメチルアセトアミド(「DMAc」)、N−メチルピロリドン(「NMP」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、エチレングリコール(「EG」)、脂肪族アルコール、およびそれらの混合物から選択される。緩衝材料は、0.5〜10重量パーセントの量で液体媒体中に存在することができる。液体媒体に依存するが、他の重量パーセント値の緩衝材料を使用することもできる。バッファ層は、あらゆる連続または不連続の液相堆積技術によって適用することができる。一実施形態においては、バッファ層はスピンコーティングによって適用される。一実施形態においては、バッファ層はインクジェット印刷によって適用される。液相堆積後、液体媒体は、室温または加熱しながら、空気中、不活性雰囲気中、または減圧によって除去することができる。一実施形態においては、この層は275℃未満の温度に加熱される。一実施形態においては、加熱温度は100℃〜275℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は100℃〜120℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は120℃〜140℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は140℃〜160℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は160℃〜180℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は180℃〜200℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は200℃〜220℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は190℃〜220℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は220℃〜240℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は240℃〜260℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は260℃〜275℃の間である。加熱時間は温度に依存し、一般に5〜60分の間である。一実施形態においては、最終層厚さは5〜200nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは5〜40nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは40〜80nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは80〜120nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは120〜160nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは160〜200nmの間である。] [0091] 正孔輸送層は、それを溶解または分散してそれからフィルムを形成するあらゆる液体媒体から堆積することができる。一実施形態においては、液体媒体は、1つまたは複数の有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、液体媒体は、水、あるいは水および有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、有機溶媒は芳香族溶媒である。一実施形態においては、有機液体は、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、メシチレン、アニソール、およびそれらの混合物から選択される。正孔輸送材料は、0.2〜2重量パーセントの濃度で液体媒体中に存在することができる。液体媒体に依存するが、他の重量パーセント値の正孔輸送材料を使用することができる。正孔輸送層は、あらゆる連続または不連続の液相堆積技術によって適用することができる。一実施形態においては、正孔輸送層はスピンコーティングによって適用される。一実施形態においては、正孔輸送層はインクジェット印刷によって適用される。液相堆積後、液体媒体は、室温または加熱しながら、空気中、不活性雰囲気中、または減圧によって除去することができる。一実施形態においては、この層は300℃以下の温度に加熱される。一実施形態においては、加熱温度は170℃〜275℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は170℃〜200℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は190℃〜220℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は210℃〜240℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は230℃〜270℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は270℃〜300℃の間である。加熱時間は温度に依存し、一般に5〜60分の間である。一実施形態においては、最終層厚さは5〜50nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは5〜15nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは15〜25nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは25〜35nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは35〜50nmの間である。] [0092] 本発明の光活性層は、それを溶解または分散してそれからフィルムを形成するあらゆる液体媒体から堆積することができる。一実施形態においては、液体媒体は1つまたは複数の有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、液体媒体は水、あるいは水および有機溶媒から実質的になる。一実施形態においては、有機溶媒は芳香族溶媒である。一実施形態においては、有機溶媒はクロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、アニソール、2−ブタノン、3−ペンタノン、酢酸ブチル、アセトン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トリフルオロトルエンおよびそれらの混合物から選択される。光活性材料は0.2〜2重量パーセントの濃度で液体媒体中に存在することができる。液体媒体によっては他の重量パーセント値の光活性材料を使用することもできる。光活性層は連続または不連続のあらゆる液相堆積技術によって適用することができる。一実施形態においては、光活性層はスピンコーティングによって適用される。一実施形態においては、光活性層はインクジェット印刷によって適用される。液相堆積後、液体媒体は、室温または加熱を使用して、空気中、不活性雰囲気中、または減圧によって除去することができる。最適なベーク条件は、除去されている液体の蒸気圧特性および液体とのそれらの分子間相互作用に依存する。一実施形態においては、堆積された層は、最高Tgを有する材料のTgより高い温度に加熱される。一実施形態においては、堆積された層は、最低Tgを有する材料のTg未満の温度に加熱される。一実施形態においては、加熱温度は最低Tgよりも少なくとも10℃低い。一実施形態においては、加熱温度は最低Tgよりも少なくとも20℃低い。一実施形態においては、加熱温度は最低Tgよりも少なくとも30℃低い。一実施形態においては、加熱温度は50℃〜150℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は50℃〜75℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は75℃〜100℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は100℃〜125℃の間である。一実施形態においては、加熱温度は125℃〜150℃の間である。加熱時間は温度に依存し、一般に5〜60分の間である。一実施形態においては、最終層厚さは25〜100nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは25〜40nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは40〜65nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは65〜80nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは80〜100nmの間である。] [0093] 本発明の電子輸送層は、あらゆる気相堆積法によって堆積することができる。一実施形態においては、減圧下での熱蒸着によって堆積される。一実施形態においては、最終層厚さは1〜100nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは1〜15nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは15〜30nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは30〜45nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは45〜60nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは60〜75nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは75〜90nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは90〜100nmの間である。] [0094] 電子注入層は、あらゆる気相堆積法によって堆積することができる。一実施形態においては、減圧下での熱蒸着によって堆積される。一実施形態においては、減圧は10-6torr未満である。一実施形態においては、減圧は10-7torr未満である。一実施形態においては、減圧は10-8torr未満である。一実施形態においては、材料は100℃〜400℃;好ましくは150℃〜350℃の範囲内の温度に加熱される。本明細書中提示される気相堆積の速度の単位は、オングストローム毎秒である。一実施形態においては、材料は0.5〜10Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は0.5〜1Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は1〜2Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は2〜3Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は3〜4Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は4〜5Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は5〜6Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は6〜7Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は7〜8Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は8〜9Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は9〜10Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、最終層厚さは0.1〜3nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは0.1〜1nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは1〜2nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは2〜3nmの間である。] [0095] カソードは、あらゆる気相堆積法によって堆積することができる。一実施形態においては、減圧下での熱蒸着によって堆積される。一実施形態においては、減圧は10-6torr未満である。一実施形態においては、減圧は10-7torr未満である。一実施形態においては、減圧は10-8torr未満である。一実施形態においては、材料は100℃〜400℃;好ましくは150℃〜350℃の範囲内の温度に加熱される。一実施形態においては、材料は0.5〜10Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は0.5〜1Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は1〜2Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は2〜3Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は3〜4Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は4〜5Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は5〜6Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は6〜7Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は7〜8Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は8〜9Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、材料は9〜10Å/秒の速度で堆積される。一実施形態においては、最終層厚さは10〜10000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは10〜1000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは10〜50nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは50〜100nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは100〜200nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは200〜300nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは300〜400nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは400〜500nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは500〜600nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは600〜700nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは700〜800nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは800〜900nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは900〜1000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは1000〜2000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは2000〜3000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは3000〜4000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは4000〜5000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは5000〜6000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは6000〜7000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは7000〜8000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは8000〜9000nmの間である。一実施形態においては、最終層厚さは9000〜10000nmの間である。] [0096] 以下の実施例で、本明細書に記載される概念をさらに説明するが、これらの実施例は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定するものではない。] [0097] 実施例1〜10 これらの実施例は、化合物G1〜G12の調製を示す。これらの化合物の溶液の光ルミネッセンスデータを表2に示す。] [0098] 実施例1 この実施例は、中間体である第二級アミン化合物の調製を示す。 (a)アミン1:] [0099] ] [0100] 21.2gの4−ブロモ−t−ブチルベンゼン(100mM)および13.5g(100mM)の4−i−プロピルアニリンを、窒素雰囲気グローブボックス中の500mLフラスコ中で混合した。] [0101] ] [0102] 1.0gのPd2DBA3(1.08mM)、0.44gのP(t−Bu)3(2.16mM)および10.6gのt−BuONa(110mM)を加え、すべてを250mLの乾燥トルエン中に溶解させた。Pd触媒材料を加えるとすぐに急激な発熱がある。マントル中のグローブボックスにおいて、80℃で3時間、その後、室温で窒素下で一晩加熱した。生成物を冷却し、シリカクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエンが1:1)によって精製して(work up)、第二級アミンを生成した。] [0103] 生成物を、エタノール/水からオフホワイトの結晶性固体(約21g)として回収した。その構造を1−H nmr分析によって確認した。 (b)アミン2を、4−フルオロアニリンおよび4−フルオロ−ブロモベンゼンを用いて同様の方法で調製した。] [0104] ] [0105] (c)アミン3を、4−アミノビフェニルおよび4−ブロモビフェニルを用いて同様の方法で調製した。] [0106] ] [0107] (d)アミン4を、4−t−ブチルアニリンおよび4−(3−ビフェニル)−ブロモベンゼンを用いて同様の方法で調製した。] [0108] ] [0109] (e)アミン5を、4−t−ブチルアニリンおよび4−ブロモビフェニルを用いて同様の方法で調製した。] [0110] ] [0111] 実施例2 この実施例は、化合物G1およびG2の調製を示す。] [0112] ] [0113] 窒素で満たしたグローブボックスにおいて、3.34gのジブロモアントラセン(10mM、Aldrich)および5.4g(21mM)の4−i−プロピル,4−t−ブチルアニリン(アミン1)を混合して50mLの乾燥トルエンに入れた。] [0114] ] [0115] 1.0gのPd2DBA3(1.0mM)、0.41gのP(t−Bu)3(2.0mM)および2.4gのt−BuONa(24mM)をすべて50mLのトルエン中に溶解させ、反応フラスコに加えた。得られたスラリーを攪拌し、マントル中のグローブボックスにおいて、80℃で窒素下で一晩加熱した。直後の溶液は濃い紫色であるが、約80℃に達すると、暗黄色−緑色であり、著しい緑色光ルミネッセンスを伴う。得られた溶液を冷却し、グローブボックスから取り出し、塩化メチレンで溶出させて、アルミナプラグを通してろ過した。] [0116] アルミナパッドを通してろ過し、塩化メチレンですすいだ後、暗緑色の溶液を蒸発させて低容量にした。黄色の微結晶が形成され始めたら、メタノールを加えて、黄色の粉末状物質を沈殿させた。ろ過して、メタノールで洗浄すると、6.5gの黄色の微結晶が得られる。CDCl3中での1−H nmrによる分析により、所望の生成物を確認した。デバイスを評価する前に、この物質を高真空下で昇華させた。] [0117] 9,10−ジブロモアントラセンの代わりに9,10−ジブロモ−2−t−ブチルアントラセンを出発物質として、化合物G2を同様の方法で作製した。] [0118] 実施例3 この実施例は、化合物G3の調製を示す。] [0119] 工程1:アントラセンのt−ブチル化: 7.13g(40mM)のアントラセンおよび10.8gのt−ブタノール(120mM)を40mLのトリフルオロ酢酸中で混合し、激しく攪拌しながら15時間還流させた。次に、冷却した溶液を300mLの氷水に注ぎ入れ、得られたpptをろ過によって回収した。オフホワイトの固体を減圧下で乾燥させ、次に高温のトルエン/メタノールから再結晶させて、約8gの無色の結晶(収率約70%)を得て、2,6−ジ−t−ブチルアントラセンとしてのその属性をnmrによって確認した。] [0120] ] [0121] 工程2:2,6−ジ−t−ブチルアントラセンの臭素化 4.94g(17mM)の2,6−ジ−t−ブチルアントラセンを100mLの四塩化炭素中に溶解させ、1.76mLの臭素(34mM)を室温で攪拌しながら滴下添加し、得られた混合物を室温で4時間攪拌した。薄いオレンジ色の溶液を水に注ぎ入れ、過剰な亜硫酸ナトリウムを加えて、残っている臭素を全て消費させた。有機相を回収し、水性層を抽出するために用いられる塩化メチレンと組み合わせた。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次に蒸発させた。回収した固体を高温のエタノールから再結晶させた。回収した黄色の固体を塩化メチレン/メタノールからさらに再結晶させて、約4.9gの淡黄色の結晶を得て、その属性を1−H nmrによって確認した。] [0122] ] [0123] 工程3:ジブロモアントラセンのアミノ化 9,10−ジブロモアントラセンの代わりに工程2からの9,10−ジブロモ−2,6−ジ−t−ブチルアントラセンを用いて、上の実施例2に記載された化合物G1に用いられる手順にしたがった。] [0124] ] [0125] この物質は、トルエンおよび塩化メチレンに難溶性のようであったため、塩化メチレンを用いてソックスレー抽出した。暗緑色の溶液を蒸発させると、強く緑色発光する鮮黄色の微結晶が生じた。物質のソックスレー抽出により、約5.7gの黄色の微結晶を得た。デバイスの評価の前に昇華によってさらに精製された物質の属性を、CD2Cl2中での1−H nmrによって確認した。] [0126] 実施例4 この実施例は、工程1のt−ブタノールの代わりに1−メチルシクロヘキサノールを出発物質として、化合物G3と同様の方法で作製された化合物G4およびG5の調製および分離を示す。] [0127] ] [0128] アントラセン(10g、56mmol)およびトリフルオロ酢酸(TFA)(56mL)を、撹拌子、還流冷却器およびメチルシクロヘキサノール(19.25g、168mmol)を含有する滴下漏斗を装備した三つ口丸底フラスコの中に入れた。得られたスラリーを、窒素および約5mlのバッチでそれに加えられたメチルシクロヘキサノール下で6時間の期間にわたって還流させた。反応混合物が、最初の添加の後、紫がかった褐色(purple−brown)に変わってから、反応温度(油浴)を110℃まで上げた。反応物を一晩激しく攪拌し、さらに当量のメチルシクロヘキサノール(6.41g、56mmol)を30分間の期間にわたって加え、反応物をさらに24時間還流させた。GC−MSにより完全な反応が示され、アントラセンまたはモノアルキル化生成物は示されず、したがって反応混合物を冷却し、ろ過してTFAを除去した。褐色がかった固体残渣を、透明のろ液が流れる(約250mL)までエーテルで洗浄した。得られた淡黄色の生成物(15.8g、76%)を回収し、GC−MSおよび1−H nmrによって、さらに使用するのに十分純粋であるとみなした。1−H nmrにより、2,6−アルキル化異性体および2,7−アルキル化異性体(後者は少量の生成物である)の両方の存在が明らかに示された。] [0129] ] [0130] 前の工程からのメチルシクロヘキシルアントラセン(14g、37.8mmol)および四塩化炭素(190ml)を、窒素下で、攪拌子および臭素(12g、75.6mmol)を含有する滴下漏斗を装備した丸底フラスコの中に入れた。溶液が透明になり、かつGC−MSがこれ以上出発物質を示さなくなるまで、臭素を攪拌されたスラリーに3時間の期間にわたって滴下添加した。反応物をさらに1時間攪拌させ、過剰な臭素をNa2S2O3の溶液で中和した。2つの層に分離されたら、水性層を2×50mlのCCl4で抽出した。組み合わされた有機層を乾燥させ(無水MgSO4)、濃縮して、黄色の固体を得て、それを還流EtOH中で30分間攪拌し、得られたスラリーを一晩放置して冷やした。得られた淡黄色の固体をろ過によって回収し、減圧下で乾燥させて、2,6−アルキル化生成物および2,7−アルキル化生成物の混合物として18.5g(92.6%)の所望の臭素化化合物を得た。] [0131] ] [0132] 9−10−ジブロモ−ジメチルシクロヘキシルアントラセン(18g、34mmol)および4−tert−ブチル−N−(4−イソプロピルフェニル)ベンゼンアミン(19.1g、71.5mmol)を、窒素下の1Lの丸底フラスコの中に入れ、200mlの脱気した乾燥トルエンをフラスコに加えて黄色のスラリーを得た。40mlのバイアルに、Pd2(dba)3(0.3g、0.3mmol)、P(t-Bu)3(0.14g、0.7mmol)および15mlの乾燥トルエンを入れ、グローブボックス中で攪拌させた。10分後、その内容物を反応フラスコに加えた。さらに10分間攪拌した後、ナトリウムtert−ブトキシド(7.9g、81.8mmol)を、窒素下で、反応フラスコに何度かに分けて加え、反応物を80℃の砂浴中で一晩温めた。CI−LCMSにより、反応が完了していないことが示されたため、反応物を冷却し、それにPd2(dba)3(1.25g、1.4mmol)およびP(t-Bu)3(0.55g、2.7mmol)のバッチをさらに加え、一晩攪拌し続けた。反応混合物を、シリカ+セライトの2+2インチプラグを通してろ過し、通過流が透明になるまでトルエンおよびDCMで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮すると、暗黄色の油が得られ、それを静置しておくと黄色の粉末が生じた。この粉末をろ過によって回収し、エーテルで洗浄して、10.82g(35%)という第1の収量のG4を得た。nmrにより、濃縮されたろ液がG4およびG5の両方を含有していたことが示された。第2の沈殿物は、11.22g(36.5%)のほぼ等しい量のG4およびG5生成物ならびに主にG5および他の不純物を含有する非常の汚い褐色の物質であった。この最後に挙げたものを、溶離剤として1:15のDCM:ヘキサンを用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、3.8g(12.4%)の主にはG5(73%)を得た。] [0133] 実施例5 この実施例は、化合物G6の調製を示す。] [0134] ] [0135] 工程1] [0136] ] [0137] 2,6−ジヒドロキシアントラキノン(50g、0.2082mol)、炭酸ナトリウム(35.0g、0.3302mol)、およびo−ジクロロベンゼン(800mL)を、マグネチックスターラー、水で冷却された凝縮器を備え、かつN2封入した2Lフラスコ中で組み合わせた。メチル−p−トルエンスルホネート(110.0g、0.5907mol)を約20分間にわたって加え、混合物を一晩で178℃まで加熱した。このスラリーを70℃まで冷却し、1Lの水に加えた。この混合物をろ過し、ろ過ケーキを水およびメタノールで洗浄し、乾燥させて、43.8gの淡褐色の固体を78%の収率で得た。] [0138] 工程2] [0139] ] [0140] 上記の工程1からの2,6−ジメトキシアントラキノン(16.7g、0.0623mol)を、1250mLのイソプロピルアルコールと組み合わせ、窒素で30分間脱気した。NaBH4(49g、1.295mol)を加え、一晩還流させた。冷却し、溶媒を蒸発させ、500mLの氷水を加えた後、135gの濃HClを何度かに分けてpHが2未満になるまで加えた。水性混合物をジクロロメタンで抽出し、濃縮して13.31gの黒色の固体にし、それを61gのシリカに予め吸収させ(preabsorb)、シリカカラムクロマトグラフィーによって、ヘキサンおよびジクロロメタンで溶出させて精製してから、クロロホルムから再結晶させて、1.58gの生成物を得た。母液材料をシリカカラムクロマトグラフィーによって再び精製して、別の1.28gの生成物を19%の全収率で得た。] [0141] 工程3] [0142] ] [0143] 2,6−ジメトキシアントラセン(2.49g、0.0105mol)、および114mLの四塩化炭素を組み合わせ、臭素(3.78g、0.0237mol)を、nmrによって変化が検出されなくなるまで何度かに分けて加えた。混合物を700mLのジクロロメタンで希釈し、200mLの水およびNa2S2O4(11g、0.0696mol)で洗浄した。有機物を分離し、濃縮し、カラムクロマトグラフィーによって精製した。十分に精製された物質は、7%の収率で合計0.3gとなったが、さらなる精製が必要な不純物質は、45%の粗収率で合計2.18gとなった。] [0144] 工程4] [0145] ] [0146] 4−t−ブチル−4’−イソプロピルジフェニルアミン(0.421g、0.0016mol)、2,6−ジメトキシ−9,10−ジブロモアントラセン(0.2495g、0.00063mol)、Pd2DBA3(0.0419g、0.0457mmol)、トリ−t−ブチルホスフィン(0.0185g、0.0914mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(0.1211g、1.26mmol)、および8mLのトルエンを組み合わせた。95℃で50時間にわたって実施した。塩基性アルミナ上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、次に、アセトニトリルを用いてジクロロメタンから沈殿させることにより、100mgの純物質を20%の収率で得た。] [0147] 実施例6 この実施例は、化合物G7およびG8の調製を示す。] [0148] 1−メチルシクロヘキサノールの代わりに1−アダマンタノールを用いて、上記のG4およびG5のものと同様の方法でビス−1−アダマンチルアントラセンの2つの異性体を調製した。G8異性体からG7の分離は、臭素化工程の前に、アルキル化の初期生成物を分離することによって最良に行われる。2,7−ビス−1−アダマンチルアントラセン(G8をもたらす異性体)はより可溶性の高い物質であるため、この段階においてトルエンで抽出すると、2,6異性体が残り、2,7異性体の溶液が得られる。その後、単離された固体を塩化メチレンから再結晶させると、それぞれの個別の異性体がさらに精製される。最終的なG7およびG8物質は両方とも、トルエンにかなり可溶性であり、デバイスの評価の前に昇華によってさらに精製された。1−H nmr分光法により、個々の物質を同定し、それらの異性体分布(isomeric assignments)を確認した。] [0149] ] [0150] 2,6異性体: (G7)] [0151] ] [0152] 2,7異性体 (G8)] [0153] 実施例7 この実施例は、化合物G9の調製を示す。] [0154] ] [0155] 2.25gの9,10−ジブロモ−2,6−ジ−t−ブチル−アントラセン(5mM)および2.25g(11mM)のアミン2を、窒素グローブボックスにおいて25mLのトルエン中で混合した。0.5gのPd2DBA3(0.5mM)、0.20gのトリ−t−ブチルホスフィン(1mM)および1.0gのt−BuONa(20mM)を混合し、10mLのトルエン中に溶解させた。次に、2つの溶液を混合し、グローブボックスにおいて80℃で1時間加熱してから、一晩、窒素下で穏やかに(約50℃)温めた。混合した溶液は、直後には濃い紫色であるが、80℃に達すると、暗黄色−褐色になる。溶液を冷却し、グローブボックスから取り出し、塩化メチレンで溶出させて、アルミナプラグを通してろ過した。淡黄色のろ液をTLCにかけると、鮮緑色の光輝性のスポットが示される。塩化メチレンを用いて溶出させて、Florisil上でさらに精製して、鮮黄色の溶液(ルームランプで目に見える緑色の光ルミネッセンスを伴う)を回収し、メタノールを加えて、静置することによりそれを結晶化させた。メタノールの添加による、トルエンからの最終的な再結晶化により、約2.5gの鮮黄色の結晶を得た。この鮮黄色の固体を、1−H nmrによって(少量のトルエンで湿らせた)所望の化合物として同定し、次に、デバイスの評価の前に連続昇華(train sublimation)によってさらに精製した。] [0156] 実施例8 この実施例は、化合物G10の調製を示す。] [0157] ] [0158] 0.94gの9,10−ジブロモ−2,6−ジ−(1−アダマンチル)−アントラセン(1.5mM)(上記の実施例6を参照)および1.0g(3.1mM)のアミン3を、窒素グローブボックスにおいて10mLのトルエン中で混合した。0.15gのPd2DBA3(0.15mM)、0.06gのトリ−t−ブチルホスフィン(0.3mM)および0.32gのt−BuONa(3.3mM)を混合し、10mLのトルエン中に溶解させた。次に、2つの溶液を混合し、グローブボックスにおいて80℃で1時間加熱してから、一晩、窒素下で穏やかに(約50℃)温めた。混合した溶液は、直後には濃い紫色であるが、80℃に達すると、暗黄色−褐色になる。溶液を冷却し、グローブボックスから取り出し、塩化メチレンで溶出させて、アルミナプラグを通してろ過した。淡黄色のろ液をTLCにかけると、鮮緑色の光輝性のスポットが示される。塩化メチレンを用いて溶出させて、FLORISIL上でさらに精製して、鮮黄色の溶液(ルームランプで目に見える緑色の光ルミネッセンスを伴う)を回収し、メタノールを加えて、それを結晶化させた。トルエンからの最終的な再結晶化により、約1.1gの鮮黄色の結晶を得た。この鮮黄色の固体を、1−H nmrによって(少量のトルエンで湿らせた)所望の化合物として同定し、次に、デバイスの評価の前に連続昇華によってさらに精製した。] [0159] 実施例9 この実施例は、化合物G11の調製を示す。] [0160] ] [0161] 3.02gの9,10−ジブロモ−2,6−ジ−(1−アダマンチル)−アントラセン(5mM)(上記の実施例6を参照)および3.85g(11mM)のアミン4を、窒素グローブボックスにおいて25mLのトルエン中で混合した。0.5gのPd2DBA3(0.5mM)、0.20gのトリ−t−ブチルホスフィン(1mM)および1.0gのt−BuONa(20mM)を混合し、10mLのトルエン中に溶解させた。次に、2つの溶液を混合し、グローブボックスにおいて80℃で1時間加熱してから、一晩、窒素下で穏やかに(約50℃)温めた。混合した溶液は、直後には濃い紫色であるが、80℃に達すると、暗黄色−褐色になる。溶液を冷却し、グローブボックスから取り出し、塩化メチレンで溶出させて、アルミナプラグを通してろ過した。濃いオレンジ色のろ液をTLCにかけると、鮮緑色の光輝性のスポットが示される。塩化メチレンを用いて溶出させて、FLORISIL上で、次に中性アルミナ上でさらに精製して、鮮黄色の溶液(ルームランプで目に見える緑色の光ルミネッセンスを伴う)を回収し、メタノールを加えて、静置することによりそれを結晶化させた。メタノールの添加による、トルエンからの最終的な再結晶化により、約2.2gの鮮黄色の結晶を得た。この鮮黄色の固体を、1−H nmrによって(少量のトルエンおよびメタノールで湿らせた)所望の化合物として同定し、次に、デバイスの評価の前に連続昇華によってさらに精製した。] [0162] 実施例10 この実施例は、化合物G12の調製を示す。] [0163] ] [0164] 0.25gの9,10−ジブロモ−2,6−ジ−(1−アダマンチル)−アントラセン(0.42mM)(上記の実施例6を参照)および0.3g(1mM)のアミン5を、窒素グローブボックスにおいて10mLのトルエン中で混合した。0.04gのPd2DBA3(0.04mM)、0.017gのトリ−t−ブチルホスフィン(0.08mM)および0.1gのt−BuONa(1mM)を混合し、10mLのトルエン中に溶解させた。次に、2つの溶液を混合し、グローブボックスにおいて80℃で1時間加熱してから、一晩、窒素下で穏やかに(約50℃)温めた。混合した溶液は、直後には濃い紫色であるが、80℃に達すると、暗黄色−褐色になる。溶液を冷却し、グローブボックスから取り出し、塩化メチレンで溶出させて、アルミナプラグを通してろ過した。濃い黄色のろ液をTLCにかけると、鮮緑色の光輝性のスポットが示される。塩化メチレンを用いて溶出させて、FLORISIL上で、次に中性アルミナ上でさらに精製して、鮮黄色の溶液(ルームランプで目に見える緑色の光ルミネッセンスを伴う)を回収し、メタノールを加えて、静置することによりそれを結晶化させた。メタノールの添加による、トルエンからの最終的な再結晶化により、約0.24gの鮮黄色の結晶を得た。この鮮黄色の固体を、1−H nmrによって、(少量のトルエンおよびメタノールで湿らせた)所望の化合物として同定し、次に、デバイスの評価の前に連続昇華によってさらに精製した。] [0165] ] [0166] 実施例11 この実施例は、正孔輸送材料HT1の調製を示す。] [0167] ] [0168] (a)化合物11−2の合成 窒素の雰囲気下で、250mLの丸底フラスコに、9,9−ジオクチル−2,7−ジブロモフルオレン(25.0g、45.58mmol)、フェニルボロン酸(12.23g、100.28mmol)、Pd2(dba)3(0.42g、0.46mmol)、PtBu3(0.22g、1.09mmol)および100mLトルエンを入れた。反応混合物を5分間攪拌し、その後、KF(8.74g、150.43mmol)を2度に分けて加え、得られた溶液を室温で一晩攪拌した。この混合物を500mLのTHFで希釈し、シリカおよびセライトのプラグを通してろ過し、減圧下でろ液から揮発分を除去した。黄色油を、ヘキサンを溶離剤として用いた、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、80.0%(19.8g)の収率で白色固体として得た。その構造を1−H nmr分析によって確認した。] [0169] ] [0170] (b)化合物11−3の合成 凝縮器および滴下漏斗を装備した250mLの3つ口丸底フラスコを、30分間N2でフラッシュした。9,9−ジオクチル−2,7−ジフェニルフルオレン(19.8g、36.48mmol)(上記の化合物11−2)を加え、100mLのジクロロメタンに溶解させた。透明な溶液を−10℃に冷却し、20mLのジクロロメタン中の臭素(12.24g、76.60mmol)の溶液を滴下添加した。この混合物を0℃で1時間攪拌し、次に室温に温め、一晩攪拌した。100mLの10%のNa2S2O3水溶液を加え、反応混合物を1時間攪拌した。有機層を抽出し、水層を100mLのジクロロメタンで3回洗浄した。組み合わされた有機層を、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、濃縮乾固させた。得られた油にアセトンを加えると、白色の沈殿物が得られた。ろ過し乾燥させると、白色粉末が得られた(13.3g、52.2%)。その構造を1−H nmr分析によって確認した。] [0171] ] [0172] (c)化合物11−4の合成 窒素の雰囲気下で、250mLの丸底フラスコに、化合物11−3(13.1g、18.70mmol)、アニリン(3.66g、39.27mmol)、Pd2(dba)3(0.34g、0.37mmol)、PtBu3(0.15g、0.75mmol)および100mLのトルエンを入れた。この反応混合物を10分間攪拌し、その後、NaOtBu(3.68g、38.33mmol)を加え、反応混合物を室温で1日攪拌した。得られた反応混合物を、3Lのトルエンで希釈し、シリカおよびセライトのプラグを通してろ過した。揮発分を蒸発させると、得られた暗褐色の油を、溶離剤として酢酸エチル:ヘキサンの1:10の混合物を用いた、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。生成物を、50.2%(6.8g)の収率で淡黄色の粉末として得た。その構造を1−H nmr分析によって確認した。] [0173] ] [0174] (d)化合物11−5の合成 凝縮器を装備した250mLの3つ口丸底フラスコにおいて、化合物11−4(4.00g、5.52mmol)、1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(4.68g、16.55mmol)、Pd2(dba)3(0.30g、0.33mmol)およびDPPF(0.37g、0.66mmol)を80mLのトルエンと組み合わせた。得られた混合物を10分間攪拌した。NaOtBu(1.17g、12.14mmol)を加え、混合物を4日間80℃に加熱した。得られた反応混合物を、1Lのトルエンおよび1LのTHFで希釈し、シリカおよびセライトのプラグを通してろ過して、不溶性の塩を除去した。揮発分を蒸発させると、得られた褐色の油を、溶離剤としてジクロロメタン:ヘキサンの1:10の混合物を用いた、シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。乾燥後、黄色の粉末を得た(4.8g、84.8%)。その構造を1−H nmr分析によって確認した。] [0175] (e)化合物11−6の合成 Klaerner,G.;Lee,J.−I.;Lee,V.Y.;Chan,E.;Chen,J.−P.;Nelson,A.;Markiewicz,D.;Siemens,R.;Scott,J.C.;Miller,R.D.,Chemistry of Materials(1999)、11(7)、1800〜1805に公開された手順にしたがってこの化合物を作製した。] [0176] (f)HT1の合成] [0177] ] [0178] ビス(1,5−シクロオクタジエン)−ニッケル−(0)(0.556g、2.02mmol)を、2,2’−ビピリジル(0.0.315g、2.02mmol)および1,5−シクロオクタジエン(0.219g、2.02mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(無水、4mL)溶液に加えた。得られた混合物を30分間60℃に加熱した。次に、2,7−ジブロモ−9,9’−(p−ビニルベンジル)−フルオレン(0.0834g、0.15mmol)および化合物11−5(0.88g、0.85mmol)のトルエン(無水、16mL)溶液を、攪拌中の触媒混合物に素早く加えた。この混合物を7時間60℃で攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、それを激しく攪拌しながら250mLのメタノールにゆっくりと注ぎ入れ、一晩攪拌した。15mLの濃HClを加えた後、1時間攪拌した。沈殿物をろ過し、次に50mLのトルエンに加え、500mLのメタノールにゆっくりと注ぎ入れた。得られた淡黄色の沈殿物を1時間攪拌し、次にろ過によって単離した。固形分を、クロマトグラフィー(シリカ、トルエン)および酢酸エチルからの沈殿によってさらに精製した。得られた物質を減圧下で乾燥させた後、淡黄色のポリマーが、80%の収率(0.64g)で単離された。GPC(THF、室温):Mn=80,147;Mw=262,659;Mw/Mn=2.98。] [0179] 実施例12 この実施例は、ホスト材料H1の調製を示す。 H1を以下のスキームにしたがって調製した。] [0180] ] [0181] ] [0182] (a)化合物12−2の合成 化合物12−22を、米国特許出願公開第2005/0245752号明細書の手順にしたがって合成した。] [0183] (b)化合物12−3の合成] [0184] ] [0185] ] [0186] すべての固体試薬およびTHFを、窒素で満たしたグローブボックスにおいて、攪拌子を備えた200mLのケルダール反応フラスコ中で組み合わせた。ドライボックスから取り出した後、反応混合物を窒素でパージし、脱気水をシリンジによって加えた。次に、凝縮器を追加し、反応物を24時間還流させた。TLCを行うと、アントラセン−9−イルトリフルオロメタンスルホネート出発材料が含まれないことが示された。冷却した後、有機層を分離させ、水性層をDCMで抽出した。有機画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去した。得られた粗個体を、Aldrichの中性アルミナおよびヘキサン中の5%DCMを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒極性を、50%DCMまで徐々に高めた。溶媒を除去して、4.08gの白色固体を得た(収率43.8%)。生成物を1−H nmr分析によって確認した。] [0187] (c)化合物12−4の合成] [0188] ] [0189] (d)化合物12−5の合成] [0190] ] [0191] ] [0192] すべての試薬およびトルエンを、窒素で満たしたグローブボックスにおいて、攪拌子を備えた500mLの丸底フラスコ中で組み合わせた。ドライボックスから取り出した後、反応混合物を窒素でパージし、脱気水をシリンジによって加えた。凝縮器を装備し、反応物を15時間還流させた。TLCを行うと、反応が完了したことが示された。反応混合物を室温に冷却した。有機層を分離させ、水性層をDCMで抽出した。有機画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去して粘性油を得た。粗材料を、シリカゲルおよび10%DCM/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を除去して、20グラム(収率85%)の透明な粘性油を得た。生成物を1−H nmr分析によって確認した。] [0193] (e)化合物12−6の合成] [0194] ] [0195] 1−(4−ブロモ−フェニル)−ナフタレン(40g)を無水THF(800mL)に溶解させた溶液に、−78℃(ドライアイス/アセトン)でnBuLi(ヘキサン中1.6M、130mL)をゆっくりと加えた。反応混合物が褐色に変わったら、それを10分間−78℃で攪拌してから温め、さらに10分間攪拌してからまた−78℃に冷却した。これにジオキサボロラン(42.8mL)を加え、反応物をこの温度で0.5時間攪拌してから、室温に温め、1時間攪拌した。次に、水を反応混合物に加え、それをEt2Oで完全に抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過した。溶媒を減圧下に除去し、水をこの濃縮された溶液に加え、白色の固体を形成させ、それをろ過した。粗生成物をトルエン中で再結晶させ、減圧下で乾燥させて、25gの12−6を白色固体として得た。] [0196] (f)H1の合成] [0197] ] [0198] ] [0199] すべての試薬およびTHFを、窒素で満たしたグローブボックスにおいて、攪拌子を備えた100mLの丸底フラスコ中で組み合わせた。ドライボックスから取り出した後、反応混合物を窒素でパージし、脱気水をシリンジによって加えた。凝縮器を装備し、反応物を72時間還流させた。LC−MSを行うと、反応が完了したことが示された。反応混合物を室温に冷却した。有機層を分離させ、水性層をDCMで抽出した。有機画分を組み合わせ、溶媒を減圧下で除去して、灰色の固体を得た。粗材料を、シリカゲルおよびDCM/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。溶媒を除去して、1グラム(収率76%)を白色固体として得た。ホストH1を、溶液および気相昇華技術の両方を用いて精製した。] [0200] 実施例13 この実施例は、ホストH2の調製を示す。] [0201] ] [0202] ホスト材料H2を、以下のスキームにしたがって、H1と同様の方法で合成した。] [0203] ] [0204] (a)化合物13−1の合成] [0205] ] [0206] トルエン(300ml)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−ナフタレン−1−イル−フェニル[1,3,2]ジオキサボロラン(20.7g)と9−ブロモ−アントラセン(14.6g)との混合物に、2Mの炭酸ナトリウム(57mlの水に溶解されて12.1g)を加えた後、相間移動剤のAliquat336(2.4g)を加えた。この混合物を窒素で15分間バブリングしてから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd[(C6H5)3P]4、(0.69g)を加え、反応物を、窒素雰囲気下で1日、90℃(油浴)で加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却し、エチルエーテルで抽出した。有機溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をヘキサンで洗浄し、溶離剤としてヘキサン:THF(1:1.5)を用いて、FLORISILのショートカラムによって精製して、17gの所望の化合物を白色固体として得た。] [0207] (b)化合物13−2の合成] [0208] ] [0209] 3つ口丸底フラスコにおいて、9−(4−ナフタレン−1−イル−フェニル)−アントラセン(15g、40mmol)を塩化メチレン(500ml)中に溶解させ、臭素(7g、d 3.12g/ml、FW 159.81、44mmol)を、滴下漏斗を通して、1時間の期間にわたってゆっくりと加えた。次に、反応混合物に窒素をスパージして、HBrを除去し、反応物を室温で一晩攪拌した。次に、反応混合物を水で抽出し、MgSO4上で乾燥させ、FLORISIL上でろ過した。溶媒を減圧下で除去し、黄色の固体を回収し、それをヘキサンで洗浄してから乾燥させて、所望の化合物として16gの黄色の固体を得た。] [0210] (c)化合物H2の合成] [0211] ] [0212] トルエン(300ml)中の4,4,5,5−テトラメチル−2−(4−ナフタレン−2−イル−フェニル)−[1,3,2]ジオキサボロラン(12.6g)と9−ブロモ−10−(4−ナフタレン−1−イル−フェニル)−アントラセン(16g)との混合物に、2M炭酸ナトリウム(35mlの水に溶解させて7.4g)を加えた後、相間移動剤のAliquat336(1.4g)を加えた。この混合物を窒素で15分間バブリングしてから、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd[(C6H5)3P]4、(0.40g)を加え、反応物を、窒素雰囲気下で1日、90℃(油浴)で加熱した。次に、反応混合物を室温に冷却し、エチルエーテルで抽出し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、メタノール中に加え、ろ過し、このように回収した黄色の固体を減圧下で乾燥させた。黄色の固体をTHF中に溶解させ、THF/ヘキサン(1:1)を用いてFLOROSILカラムに通し、減圧下で濃縮して、10gの淡黄色の固体を得て、それを70時間にわたって、3つのゾーン(250℃、210℃、170℃)の昇華によって精製した。5.6gの淡黄色の固体を回収した。] [0213] 実施例14〜27 これらの実施例は、緑色発光を有する有機電子デバイスの製造および性能を示す。] [0214] デバイスの製造および試験 デバイスを以下のように構成した。 インジウムスズ酸化物(ITO):100nm バッファ層=バッファ1(25nm)(これはポリピロールおよびポリマーフッ素化スルホン酸の水性分散体である)。この材料を、米国特許出願公開第2005/0205860号明細書の実施例1に記載の手順と同様の手順を用いて調製した。 正孔輸送層=ポリマーHT1(20nm) 光活性層=13:1のホスト:ドーパント(48nm) 電子輸送(ET)層=(20nm) カソード=LiF/Al(0.5/100nm)] [0215] OLEDデバイスを、溶液処理と熱蒸着技術との組み合わせによって作製した。Thin Film Devices,Inc製のパターニングされたインジウムスズ酸化物(ITO)で被覆されたガラス基板を用いた。これらのITO基板は、30オーム/スクエアのシート抵抗および80%の光透過率を有するITOで被覆されたCorning 1737ガラスをベースにしていた。パターニングされたITO基板を、水性洗浄溶液中で超音波洗浄し、蒸留水ですすいだ。次に、パターニングされたITOを、アセトン中で超音波洗浄し、イソプロパノールですすぎ、窒素流で乾燥させた。] [0216] デバイスの作製の直前に、洗浄された、パターニングされたITO基板を、UVオゾンで10分間処理した。冷却した直後に、バッファ1の水性分散体をITOの表面上にスピンコーティングし、加熱して溶媒を除去した。冷却した後、基板を次に正孔輸送材料の溶液でスピンコーティングし、次に加熱して溶媒を除去した。冷却した後、基板を発光層溶液でスピンコーティングし、加熱して溶媒を除去した。基板をマスクして真空チャンバに入れた。電子輸送層を熱蒸着によって堆積させた後、LiFの層を堆積させた。次に、マスクを真空内で変えて、Alの層を熱蒸着によって堆積させた。チャンバを通気し、ガラスの蓋、乾燥剤、およびUV硬化性エポキシを用いてデバイスを封入した。] [0217] OLED試料を、それらの(1)電流−電圧(I−V)曲線、(2)エレクトロルミネッセンス放射輝度対電圧、および(3)エレクトロルミネッセンススペクトル対電圧を測定することによって特性決定した。すべてのこれらの測定を、同時に行い、コンピュータによって制御した。ある電圧におけるデバイスの電流効率は、LEDのエレクトロルミネッセンス放射輝度を、デバイスを運転するのに必要な電流密度で除算することによって求められる。その単位はcd/Aである。出力効率は、電流効率を動作電圧で除算した値である。その単位はlm/Wである。] [0218] 用いられる材料(ホスト、ドーパント、およびET材料)を表3に示す。デバイスの結果を表4に示す。比較のために、対照のドーパントを用いた。 対照のドーパント=2−t−ブチル−N,N,N’,N’−テトラ−p−トリル−アントラセン−9,10−ジアミン AlQ=トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム ZrQ=テトラキス(8−ヒドロキシキノラト)ジルコニウム] [0219] ] [0220] ] [0221] 概要または実施例において前述したすべての行為が必要なわけではなく、特定の行為の一部は不要である場合があり、1つまたは複数のさらに別の行為が、前述の行為に加えて実施される場合があることに留意されたい。さらに、行為が列挙されている順序は、必ずしもそれらが実施される順序ではない。] [0222] 以上の明細書において、具体的な実施形態を参照しながら本発明の概念を説明した。しかし、当業者であれば、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱せずに種々の変更および変形を行えることが理解できるであろう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく説明的なものであるとみなすべきであり、すべてのこのような変更は本発明の範囲内に含まれることを意図している。] [0223] 特定の実施形態に関して、利益、その他の利点、および問題に対する解決法を以上に記載してきた。しかし、これらの利益、利点、問題の解決法、ならびに、なんらかの利益、利点、または解決法を発生させたり、より顕著にしたりすることがある、あらゆる特徴が、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての重要、必要、または本質的な特徴として解釈されるものではない。] [0224] 本明細書において指定される種々の範囲内の数値が使用される場合、記載の範囲内の最小値および最大値の両方の前に単語「約」が付けられているかのように近似値として記載されている。この方法では、記載の範囲よりもわずかに上およびわずかに下のばらつきを使用して、その範囲内の値と実質的に同じ結果を得ることができる。または、これらの範囲の開示は、ある値の一部の成分を異なる値の一部の成分と混合した場合に生じうる分数値を含めて、最小平均値と最大平均値との間のすべての値を含む連続した範囲であることを意図している。さらに、より広い範囲およびより狭い範囲が開示される場合、ある範囲の最小値を別の範囲の最大値と一致させること、およびその逆のことが本発明の意図の範囲内である。] 実施例 [0225] 別々の実施形態の文脈において、明確にするために本明細書に記載されている特定の複数の特徴は、1つの実施形態の中で組み合わせても提供できることを理解されたい。逆に、簡潔にするため1つの実施形態の文脈において説明した種々の特徴も、別々に提供したり、あらゆる副次的な組み合わせで提供したりすることができる。]
权利要求:
請求項1 式Iまたは式II(式中:R1およびR2が、同じかまたは異なっており、水素、アルコキシ、第三級アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択され、R3およびR4が、同じかまたは異なっており、フッ素、アリール、およびアルキルからなる群から選択される)を有する緑色発光材料。 請求項2 R1およびR2の少なくとも一方が水素でない請求項1に記載の発光材料。 請求項3 R1およびR2の少なくとも一方が、メトキシおよびエトキシからなる群から選択されるアルコキシ基である請求項1に記載の発光材料。 請求項4 R1およびR2の少なくとも一方が、t−ブチルおよびネオペンチルからなる群から選択される第三級アルキル基である請求項1に記載の発光材料。 請求項5 R1およびR2の少なくとも一方が、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、および1−アダマンチルからなる群から選択されるシクロアルキルである請求項1に記載の発光材料。 請求項6 化合物G1〜G12からなる群から選択される請求項1に記載の発光材料。 請求項7 第1の電気接点と、第2の電気接点と、それらの間の光活性層とを含む有機電子デバイスであって、前記光活性層が、式Iまたは式II(式中:R1およびR2が、同じかまたは異なっており、水素、アルコキシ、第三級アルキル、およびシクロアルキルからなる群から選択され、R3およびR4が、同じかまたは異なっており、フッ素、アリール、およびアルキルからなる群から選択される)を有する緑色発光材料を含む有機電子デバイス。 請求項8 R1およびR2の少なくとも一方が水素でない請求項7に記載のデバイス。 請求項9 R1およびR2の少なくとも一方が、メトキシおよびエトキシからなる群から選択されるアルコキシ基である請求項7に記載のデバイス。 請求項10 R1およびR2の少なくとも一方が、t−ブチルおよびネオペンチルからなる群から選択される第三級アルキル基である請求項7に記載のデバイス。 請求項11 R1およびR2の少なくとも一方が、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル、および1−アダマンチルからなる群から選択されるシクロアルキルである請求項7に記載のデバイス。 請求項12 前記発光材料が、化合物G1〜G12からなる群から選択される請求項7に記載のデバイス。 請求項13 前記光活性層が、ホスト材料をさらに含む請求項7に記載のデバイス。 請求項14 前記ホスト材料が、少なくとも1つのジアリールアントラセンを含む請求項13に記載のデバイス。 請求項15 前記ジアリールアントラセンが、下式:(式中:A1およびA2が、出現するごとに同じかまたは異なっており、H、芳香族基、およびアルケニル基からなる群から選択され、またはAが、1つまたは複数の縮合芳香環であってもよく;pおよびqが、同じかまたは異なっており、1〜3の整数である)を有する請求項14に記載のデバイス。 請求項16 A1およびA2の少なくとも一方がナフチル基を含む請求項15に記載のデバイス。 請求項17 前記ホストが、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される請求項16に記載のデバイス。 請求項18 請求項1の緑色発光材料を含む光活性層。 請求項19 少なくとも1つのジアリールアントラセンを含むホスト材料をさらに含む請求項18に記載の光活性層。
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同族专利:
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